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設計事務所のホームページ制作で載せたいことと費用の目安

更新日:2026年10月31日

先に結論です。

設計事務所のホームページでいちばん大切なのは、作品(設計した建物)の見せ方と、設計を頼むまでの流れ・設計料の考え方が分かることです。あわせて、建築士事務所の登録番号などの情報を載せておくと、相談する側の安心につながります。

費用は、設計事務所向けをうたって料金を公開している制作会社が少なく、2026年10月に確認できたのは2社だけでした。どちらも月額で払う型で、月額は3,850円からと6,490円から、初期費用は0円から5万円台(1社は対応地域外だと税込14万円から)です。一からデザインする制作会社の多くは料金を公開していないため、見積もりで比べることになります。

設計事務所や建築家の方がホームページを作るとき、工務店のホームページとは見せたいことが少し違います。施工の実績よりも、設計の考え方や、どんな建物をどう考えて設計したのかを伝えることが中心になります。

この記事では、設計事務所のホームページに載せたい内容と、建築士事務所として載せておきたい情報、制作費用の目安、依頼先を選ぶときの確認点をまとめました。法令や国の資料については、原文で確認できたことだけを書いています。

設計事務所のホームページに載せたい内容

家を建てたい方や、店舗・事務所を建てたい方は、問い合わせる前に「この人に設計を頼んで大丈夫か」「自分の考えに合うか」をホームページで確かめています。次の内容があると、相談のきっかけをつくりやすくなります。

内容載せること
作品これまでに設計した建物の写真と、設計の考え方。住宅・店舗・事務所など種類ごとに分ける
設計の考え方大切にしていること、得意な建物の種類、敷地や予算との向き合い方
設計者の紹介顔写真、経歴、建築士の資格の種類。誰が担当するのかが分かると安心につながる
設計の流れ相談から設計、工事中の監理、完成までの流れと、それぞれのおおよその期間
設計料の考え方設計料の決め方、支払いの時期、最初の相談が無料かどうか
事務所の情報事務所の名称・所在地・連絡先、建築士事務所の登録番号と種類(一級・二級・木造)など
対応地域設計や工事監理で伺える地域。遠方の場合の扱い
お問い合わせ電話番号(スマホで押すとかけられる形)と、メールやフォーム。相談のときに用意してほしいもの(敷地の資料、希望、予算など)
架空の設計事務所で作ったホームページの見本のトップ画面
架空の設計事務所「シラカワ建築設計事務所」で作ったホームページの見本の画面です。写真は見本用のもので、実在の建物ではありません。

工務店やリフォーム会社のホームページと共通する部分(会社の情報、お問い合わせなど)は、「工務店のホームページ制作、費用の相場と選び方」でもまとめています。

作品ページの作り方

設計事務所のホームページで最もよく見られるのが作品のページです。写真を大きく見せることに加えて、1件ごとに次の情報を添えると、見る人が自分の計画に重ねて考えやすくなります。

項目書き方の例
建物の種類戸建住宅、二世帯住宅、店舗併用住宅、事務所、クリニックなど
場所市町村まで。番地や、場所が特定できる写真は載せない
規模・構造延べ面積、階数、木造・鉄骨造などの構造
完成した年年まで
依頼のきっかけと要望建て主がどんなことに困っていて、何を望んでいたか
設計で考えたこと敷地の条件や要望に対して、どう考えてどう形にしたか
写真外観・内観に加えて、設計の考えが表れている部分。撮影者が別にいる場合は、名前を載せるかどうかを撮影者と決めておく

作品ページを作るときは、次のことに気をつけておきましょう。

  • 建て主の了解をもらう:載せる写真と書く内容(場所をどこまで書くか、建物の名前を出すか)を、事前に建て主に確認します。
  • 写真を使える範囲を確認する:写真家に撮影を頼んだ写真は、ホームページに使ってよいか、どこまで使ってよいかを撮影者と確認しておきます。
  • 写真の重さに気をつける:大きな写真をそのまま載せると、スマホで開くのに時間がかかります。見た目を保ったまま、ホームページ用に軽くしてから載せます。
  • 作品を足していける作りにする:作品は年々増えていきます。あとから1件ずつ足せる作りか、足すたびに費用がかかるかを、作る前に確認しておきます。

写真をスマホで撮る場合の撮り方は、「施工写真をスマホできれいに撮るコツ」でまとめています。

設計の流れと設計料の考え方の載せ方

設計事務所に頼んだことのない方にとっては、「設計を頼むとどう進むのか」「設計料はいくらくらいか」が分からないことが、相談をためらう理由になりがちです。次のような流れを、各段階のおおよその期間とあわせて載せておくと、相談しやすくなります。

  1. お問い合わせ・最初のご相談
  2. 敷地の確認と、ご要望のお聞き取り
  3. 最初のプランのご提案
  4. 重要事項の説明と、設計・監理の契約
  5. 基本設計・実施設計
  6. 工事会社の見積もり・選定のお手伝い
  7. 工事中の監理
  8. 完成・お引き渡し

4の「重要事項の説明」は、建築士法で決められている手続きです。建築士事務所が設計や工事監理の契約を結ぶときは、その前に、管理建築士などが書面を渡して、作成する設計図書の種類や担当する建築士の氏名、報酬の額と支払いの時期などを説明することになっています(建築士法第24条の7)。流れの中にこの説明があることを書いておくと、契約前にきちんと説明を受けられることが相談する側にも伝わります。

設計料については、金額を一律に出しにくい場合も、次のようなことを書いておくと参考になります。

  • 設計料の決め方(工事費に対する割合で決めるのか、業務の量から決めるのか など)
  • 支払いの時期と回数(契約時・基本設計の完了時・完成時 など)
  • 最初の相談やプランの提案に費用がかかるかどうか
  • 設計料に含まれないもの(敷地の調査、確認申請の手数料 など)

なお、国土交通大臣は建築士法第25条に基づいて、建築士事務所が請求できる報酬の基準(業務報酬基準)を定めています。今の基準は令和6年国土交通省告示第8号(2024年1月9日公布・施行)で、設計や工事監理の契約を結ぶときは、この基準に準拠した委託代金で契約するよう努めることとされています(建築士法第22条の3の4)。設計料の考え方を説明するときの、一つのよりどころにできます。

※ 建築士法の条文は e-Gov 法令検索で2026年10月に確認しました。業務報酬基準は、国土交通省の報道発表「建築士事務所の業務報酬基準を5年ぶりに改定しました」(令和6年1月9日)によります。

建築士事務所の登録に関する情報の載せ方

他人から頼まれて報酬を得て設計や工事監理などを仕事として行うには、建築士事務所として都道府県知事の登録を受ける必要があり、登録の有効期間は5年です(建築士法第23条)。登録を受けた建築士事務所には、次のことが決められています。

決まり内容
標識の掲示(第24条の5)建築士事務所において、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げる
書類の閲覧(第24条の6)業務の実績、所属する建築士の氏名と業務の実績などを書いた書類を事務所に備え置き、設計などを頼もうとする人に求められたら見せる

どちらも、条文で決められているのは事務所での掲示と備え置きで、ホームページに載せることを義務づけるものではありません。

そのうえで、国土交通省は2023年7月に、都道府県あての通知(技術的助言)で、建築士事務所に次のことを「お願い」しています。

  • 標識と同じ内容を、ホームページなどインターネット上でも公開すること
  • 書類の閲覧は、頼もうとする人の求めに応じて、メールなどでも提供すること

同じ通知の中で、インターネット上での公開は義務づける趣旨ではないこと、また、ホームページに載せても事務所での標識の掲示の義務を果たしたことにはならないことも、はっきり書かれています。つまり、ホームページに載せても、事務所の標識はこれまでどおり掲げておく必要があります。

※ 国土交通省住宅局建築指導課長「標識の掲示及び書類の閲覧について(技術的助言)」国住指第147号・令和5年7月3日。熊本県のホームページに掲載された写しで、2026年10月に原文を確認しました。

ホームページに載せる場合は、事務所の標識と同じ内容にしておきます。たとえば、建築士法施行規則で閲覧用の書類に書くこととされている事項には、事務所の名称と所在地、開設者の氏名、一級・二級・木造建築士事務所の別、登録番号と登録の有効期間、所属する建築士の氏名と資格の別などがあります(建築士法施行規則第22条の2)。会社概要や事務所案内のページに、表の形でまとめておくと見やすくなります。登録を更新したときは、ホームページの登録番号や有効期間も忘れずに書き換えましょう。

設計事務所のホームページ制作にかかる費用の目安

2026年10月に、ホームページで料金を公開している制作会社のうち、設計事務所・建築設計事務所向けをうたって自社の料金を案内しているものを探しました。確認できたのは2社だけで、数としては少ないです。

料金の形確認できた料金
月額で払う型(1社目)初期費用0円(対応地域内。地域外は税込14万円から)、月3,850円〜8,470円(年額一括払い)。どのプランも6ページで、ドメイン・サーバー費込み
月額で払う型(2社目)初期費用54,780円から、月6,490円から(税込)。サーバーの保守管理込み、ページの追加は0円

※ 設計事務所向けをうたって料金を公開している制作会社2社の公式ページ(2026年10月時点)をもとにしています。1社目は月額の税込・税別の表示がありませんでした。ほかに設計事務所向けのページが1つ見つかりましたが、古い消費税率の表示で今の料金か確認できなかったため除いています。料金を公開せず、見積もりで金額を決める会社は含まれていません。

確認できた2社は、どちらも月額で払う型の、比較的低い料金のサービスでした。作品の見せ方を一からデザインしてもらう場合などは、料金を公開していない制作会社に見積もりを頼むことになるため、ここでの金額だけを相場と考えないでください。

工務店・リフォーム会社向けも含めて、料金を公開している制作会社15社の料金表から費用の幅をまとめた記事もあります。設計事務所に絞った数字ではありませんが、払い方ごとの違いや、費用に含まれるもの・含まれないものの確認には使えます。詳しくは「工務店のホームページ制作、費用の相場と選び方」をご覧ください。

設計事務所のホームページで、ほかに費用がかかりやすいのは次のような点です。

  • 作品写真の撮影を写真家に頼む場合の撮影料
  • 作品ページを足していくときの費用(1件ごとにかかるか、月額に含まれるか)
  • 英語のページなど、ほかの言葉のページを作る場合
  • ドメインの更新料やサーバー代(月額に含まれるかどうか)

依頼先を選ぶときの確認点

設計事務所のホームページならではの点も含めて、見積もりのときは次のことを各社に同じように聞いて比べましょう。

  • 総額はいくらか(制作費、月額、オプション、ドメイン・サーバーの実費を含めて)
  • 作品ページは何件まで作るか。あとから足すときは自分でできるか、頼むならいくらか
  • 写真を大きく、きれいに見せられるか。スマホでも見やすいか
  • 作品を建物の種類ごとに分けて探せる作りにできるか
  • 文章は誰がどこまで用意するか(設計の考え方や作品の説明の下書きを頼めるか)
  • 最低契約期間と、途中でやめるときの条件
  • やめたあと、ドメインやホームページのデータはどうなるか

作品の数が多く、こまめに足していきたい事務所なら、作品を自分で足せる仕組みか、足すことが月額に含まれているかを重視すると、公開後の手間と費用を抑えやすくなります。

もう一度、結論です。

設計事務所のホームページには、作品(建物の種類・場所は市町村まで・規模・設計で考えたこと)、設計の流れ、設計料の考え方、事務所の情報を載せましょう。建築士事務所の標識と同じ内容をホームページに載せることは、国土交通省が2023年7月の通知でお願いしていることですが、義務ではなく、載せても事務所での標識の掲示は必要です。

費用は、設計事務所向けをうたって料金を公開している制作会社が2026年10月時点で2社しか確認できず、どちらも月額3,850円から・6,490円からの月額型でした。作品の見せ方にこだわる場合は、見積もりを取り、作品ページの足し方と公開後の費用をそろえて比べてください。

この記事の内容を任せた場合の料金

工務店・建築業のホームページ屋さんにご依頼いただいた場合の料金は、次のとおりです。

内容料金(税別)
ホームページの制作1ページ:10,000円
6ページ:30,000円
8ページ以上:50,000円(お問い合わせフォーム付き)
文章(原稿)今のホームページや公開されている情報をもとに、下書きをこちらで作ります(制作費に含む)
独自ドメインドメイン接続設定(初回のみ):5,000円
ドメイン新規取得の代行(新規取得時のみ):3,000円
ドメインの年額費用:実費(お客様名義でご契約・年1,700〜4,000円程度)
公開後の保守・更新月5,000円(サーバー・SSLの管理、文言の修正、作品やお知らせの追加込み。最低契約期間12ヶ月)

たとえば6ページのホームページなら、制作費30,000円と、公開後は月5,000円です。着手金はなく、お支払いは翌月末です。

ご依頼の前に、御社の見本のホームページを無料でお作りしています。見本をご覧になってから、ご依頼いただくかどうかをお決めください。

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